「お金のために働いている人は少ない」という記事を読んで考えたこと

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先日「お金のために働いている人」は実は少ない? 社員が昇給よりも望んでいる4つのこと | ライフハッカー[日本版]という記事が話題になっていました。

社員が本当に求めているのは昇給ではなく以下の4つのポイントだというのです。

1. 社員が誇りに思える雇用主
2. 進歩・向上への明確な道
3. 同僚との仲間意識
4. 上司との良好な関係

4つのポイントはいずれも快適に働く上では欠かせないものでしょう。
それにも関わらずこの記事に対して反論のコメントがたくさん寄せられていたので自分なりに考えてみました。

「お金のために働いている人は少ない」というのは本当か?

そもそもこのタイトルにある「お金のために働いている人は少ない」というのは本当なのでしょうか。
私の周辺を見る限りの実感ではそうは思えません。このタイトルに違和感を覚える人の方が多いのではないでしょうか。

内閣府が実施した「平成23年度国民生活選好度調査」では企業や事業者に求める行動として以下のような結果が示されています。

幸福度調査

一番に求められているのは「給料の安定」
「お金のために働いている人は少ない」とは言い難い結果です。

では、なぜそんなずれが生じてしまったのか。その原因はこの記事での調査対象にあると考えられます。
この記事で話を聞かれているのは「350人の総合職」。おそらく、十分にお給料をもらっている人なのだろうと想像できます。
その人たちが話したことを「社員が求めている」とくくってしまって良いのでしょうか。
高給取りと思われる人にだけ話を聞いて「お金のために働いている人は少ない」という結論を出してしまったところが多くの反論を受けてしまった理由なのでしょう。

所得と幸福度の関係

また、同じく内閣府が発表した人々の幸福感と所得について(中長期、マクロ的観点からの分析②)では、所得と幸福度の関係を示したグラフがあります。
それがこちら

世帯年収と幸福度

このグラフを見ると、所得が1200万円に達するまでは所得が上がると幸福度が上昇しているのです。
つまり、この金額まではひとまず昇給で幸福度が得られるということ。
逆に、1200万円を超えると幸福度が下がり始めるのも興味深いところです。
個人差はありますが、データとして見れば「お金よりも○○を」という欲求が出てくるのは1200万円以上の層とも考えられます。

一定以上の所得がある人に対しては報酬でモチベーションを上げるのは難しい。
この記事は、そのような人に関して書かれた文章なのでしょう。

最後に

この記事に危険性を感じるのは、経営者側がこのような記事をいいように利用すること。
「給料を上げるのではなく環境を改善して社員のモチベーションをあげよう」と言うのは、ブラックバイトなどが話題になったときに出てきた「やりがい搾取」にもつながりかねないと感じます。

私が思うに、人はお金のために働いているのではなく生活のために働いているのです。
ワークライフバランスのとれた職場環境と十分な報酬が理想的な職場に求められるものなのではないでしょうか。

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