イギリスで人気テレビ番組終了直後に消費電力が跳ね上がる理由とは
イギリスでは、人気のあるテレビ番組が終わると消費電力が跳ね上がるそうです。
その理由とは…。
この現象はTV pickupと呼ばれ、イギリス特有のもの。イギリス人は他国民に比べて昔から同じテレビ番組を見る傾向があるらしく、ティータイムの習慣と重なって、大部分の国民が同時にお湯を沸かすために生じると考えられています。イギリスでは多チャンネルの導入が行われていますが、これは電力会社に対する配慮でした。特にBBCで放送されている連続テレビドラマ「イーストエンダーズ」が終わると175万個のやかんが一斉に火にかけられるため、イギリスのNational Grid control centreではその間に電力供給の調整が行われることになります。 ピークは21:00ごろで、通常ドラマが終わった後やコマーシャルに移った時に200~400MWほど電力需要が増加しますが、ドラマの登場人物が死んだり結婚したりなどイレギュラーな展開が起こると700~800MWも増加するとのこと。 TV pickupのうち過去最大のものは1990年のワールドカップであり、イングランド対西ドイツの試合で、ペナルティーシュートで試合が終了した際に2800MWもの電力が消費されました。スポーツパブが各地に存在するイギリスですが、国民の71%はワールドカップを家で見る傾向があることが原因と考えられています。また、テレビ番組以外を原因とする電力需要の急増には1999年8月の日食があり、この時の電力需要は3000MWでした。 |
理由は、みんなが一度にお湯を沸かすことによるものということですね。
しかし、175万個とはすごい数!
電力供給の調整までしなければならないとは、ちりも積もれば山となるの典型的な例になりそうですね。
しかし、放送終了後やCM中に増加するのはわかるとして、登場人物にイレギュラーな展開が起こると増加するというのはどういうことなのでしょうか。
目が離せなくなって減るというのはわかりますが、ここだけはなんとも不可解です。
とにかく、イギリス人の紅茶に対する情熱の強さがわかるようなエピソードですね。