FC東京フロントが川崎戦でのバナナ配布中止を要請した理由とは

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マリノスのサポーターがバナナを振って人種差別行為をした問題。
(参考記事:マリノスサポーターの人種差別に関する雑感諸々)
この問題で一番心配されていたのが、多摩川クラシコでの来場者全員バナナ配布がどうなるかということ。

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問題が発覚した当初は予定通り配布されるということで何の発表もありませんでしたが、28日に以下の文章が追加されました。

※FC東京の意向により、2014年8月28日(木)付で、当初の「来場者全員配布」から「ホーム側ゲート(7番、10番ゲート)来場者全員」に変更となりました。

お知らせ:KAWASAKI FRONTALE:9/20 FC東京「第24回多摩川クラシコ」開催のお知らせ

この知らせを聞いたイナゴ軍団、嘆く嘆く。
だって、Doleの高級バナナですもの。2本ですもの。それは嘆くに決まっています。美味しいに決まってるんです。
(参考記事:FC東京サポーターはなぜ「いなご」と呼ばれるのか

バナナは何も悪くないのに…。本当に残念…。

FC東京サポーターはフロントに信用されていないのか

この件はFC東京側から申し入れたとのこと。FC東京サポーターはフロントに信用されていないのでしょうか。

たしかに、FC東京のサポーターは悪ふざけが大好きです。他のチームのサポーターからは「やりすぎ」と言われることもあります。
今回も、バナナを使った悪ふざけをするのではないかという懸念を持たれても仕方ないかもしれません。

けどね、いくらなんでも大きな問題になりそうなこととそうでないことの区別くらいはつけています。
さすがに、チームが罰金を受けるような悪ふざけはしないはずです。

そもそも、FC東京サポーターに与えたバナナが試合開始まで残っているのかどうかも若干の疑問ではありますw

今回の問題では、サポーターが信用されていないというよりも小さなことが大きな問題にでっち上げられてしまうことを恐れたのではないでしょうか。

マリノスの問題でも、発端は1枚の画像からでした。
この件ではバナナを持っていた本人が挑発行為であったと認めましたが、試合中に食べているところを写真に撮られたら?たまたま何かの拍子で持ち上げたところを写真に撮られたら?
静止画一枚では、誤解されるような写真が撮影できることもあります。
Jリーグ全体が神経質になっている今、こういった問題行為ではない行為までも追求のタネにされてしまいかねません。

この件に関して知識が浅い人、意識が軽い人が観客席にいる可能性だってあります。
Jリーグのサポーターは神経質になっているかもしれませんが、試合を見に来るのはコアなサポーターだけではありません。
マリノスサポーターが問題を起こしたときの記事にも書いたとおり、日本人は「バナナ=差別」という意識はとっても薄いのが現状です。
Jリーグのサポーターですら、バナナが差別とされる理屈を知り、ヨーロッパで差別の道具として使われているのを知っているからこそ、感覚としてではなく「知識として」バナナは差別の道具だと扱っている人が多いのではないでしょうか。
ご新規さんや観戦経験の浅い人にはさらに理解しがたいことでしょう。
そんな人達が「こうやってバナナ振ったら差別なんだって。意味わかんないよね」なんて会話をアクション付きでしたとしたら。その人達が東京のグッズを身につけていたら。
大きな問題に発展してしまうことは目に見えています。

そんな予期せぬ問題を防ぐためにも、アウェイ側での配布中止を要請したのでしょう。

懸命な判断だと思います。正しい行動だと思います。
でも、でも、とっても残念という気持ちは消えません…。

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